「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「あ、兵卒や」
「鵬靈でおす。皆樣宜しう御頼申します」
「……」
「あ、臺灣の怖い人や――」
「此處で突然惡い報せだが……今(令和三年四月)迄九箇月分の帝國五人娘、全部消えて仕舞つた」
「……は?」
「いや、何いきなり新章とか言出してゐるのよ!」
「最う再現も不可能だし、其の中に面白く書けたのも少し存る故殘念だが、此處から再出發だ
「仕方無いとは言へ、此れでは我々の大半が讀者にはぽつと出の不審者と映つて仕舞ひますは
(私の名さへ此中で決まつた位だから喃)
「しやあ無い。切替へて行く」
「ほな讀者樣、此方がぽつと出の不審者共にございます」
「いや、切替へ過ぎやらう……言ひ方ア……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「
「ううむ、なア章、
「麪?」
「然う。
「ああ、然う言ふ事乎。其れなら私は「切り」が好いと考へる」
「キリ?」
「うむ。蕎麥は正しくは「
「はうはう」
「身近な食べ物で此れと同じく練つて延ばして切つた物が在る。何か思ひ出せる乎」
「同じく……?あ、
「然うだ。片栗粉でマロニーでは思ひ寄らない。現代で單に葛と言へば葛粉の事を言ふが、蕎麥切を蕎麥と言ふのと同じ樣な物で、本當に共通してゐるのは「切り」と言ふ
「成程。ほな麪と書いて「
「所が、「麪」と言ふ字は葛粉の樣な「粉」の事で「切」では
「えええ」
「其れで「
「手延べ、て切つてへんから手延べ言ふの乎」
「と言ふ乎、切る方が後になつて生まれた料理法だ」
「ほな延べと切りとを一言で表す言葉は無いのん?」
「心當りは無い喃」
「くあー!、其れが見附かつたら一發やのに喃ア……」
「では手延べ麪は「切らず切り」と呼ばう。自動車競走の事を始めは
「ええ、車は其れで良え乎も知らんけど、後から生まれた者に本家が變はり種扱ひされるの、好え氣が爲ん」
「言葉の都落ち……。あ、本家と言へば斯うした料理の黎明期は
「繩乎……。確かに切らうが練らうが使へる喃。「
「お、良いぞ。早速使ひ熟してゐる。言葉は使つて
「「切」は讓らんのや喃……」
「然う言へば「
「何よ藪から棒に」
「支那料理の材料で
「知つてゐるはよ。横須賀にゐたから。ああ、甜菜の甜に麪で「
「なかなか理解が速い。其の甜麪醤が支那の漢字制限で甜面酱と書かれる羽目になつてゐるらしい」
「「甜き
「……」
「獨り言ちる獨り言ちる獨り言ちる。好し、此れで内もインテリや!」
「一體何を騷いでゐるんだ?」
「知らんの乎、獨り言ちるは死語廢語で、此れを使ふ
「……」
「呆れて物も言へないとは此の事喃。」
「けンども、インテリさんに成る言はれはつても良さん元から
「あ」
チーン
「一言で二三殺されたは喃」
「先ア、「誰が言葉の生死を決める資格を持ち得む乎」と言ふ問ひに答へられた者は居らんから喃。現代では「死語であるからには死んでゐて貰はねば困る」と生きた言葉を殺して廻る手合もゐるが」
「益體も無く
「新手が來たは喃」
「近頃巷では
「繪文字?」
「印字と同じ樣に打ち込める繪エの事でおす。色んなんが在りますえ」
「……其れは漢字では
「ええ?
「🍉🏞🙅📥👞、🍑👇🙅🚶👑」
「ほえほえ?」
「……瓜田不納履、李下不正冠」
「其の通り」
「は~凄うおす喃ア」
「ふふ」
「ほんで此れは何て讀みますのんえ」
「貴樣は……。……
「あ!知つて居ります。疑はしい事を
「繪が五つの文と覺しき者が二つ、其れに桃と西瓜と靴とが在る。すもももももももものうちと言ふから喃。其れで判斷した」
「は~」
「丸でホームズの「踊る人形」みたい喃。でも
「其處は數十年も使ひ
「あ、はいはいはい!」
「はいは一回で宜しい。では鵬靈一等卒」
「
「流石我國は年季が違ふ喃」
「スーパーカブ第一話「ないないの女の子」
第二話「盜難」」
「第三話「復讐」」
「……」
「スーパーカブ第一話「ないないの女の子」
第二話「ボアアップ」」
「……」
「スーパーカブ第六話「カブ、スーパーモード!」」
「……」
「スーパー――」
「
「えー」
「
「單車で思ひ出した。戰車の發動機潤滑油の計器に就いての事だが、
「彼奴戰車事爲急早口爲喃」
「ヨシ」
「わわわわ、私の方がし、しししし新型アしたのに(御
「逆や逆」
「なら私は舊舊型哉……」
「電幽人界隈では數年前より
「小父樣?」
「――當會に於ては「服裝の亂れは心の亂れ」と
右、決議す」
「?乎?本土の事は良く解らん」
「解るで、軍人の制服は恰好良う
「然う言ふ……事なの乎知ら……」
「我ガ君何故ニ乎言ト心トヲ違フ」
「陸軍としては海軍の提案に反對である」
「美少女アニメで貞操觀念の有りさうな音無しい外見の娘が自我を持つのはルールで禁止ツスよ
「乎。美少女アニメはルール無用でせう?」
「うおお!道が此れ知つてゐるなんて、あたしあ嬉しいよ!」
「「博識」や
「何をよ。自我を持つ人閒が、慾もあれば魔が差す事もある者こそが貞操を保つ事が立派なんでせう。意思の無い不能が結果的に惡い事爲なかつたなんて美しくも何ともないは。道德の基本ぢや非いの」
「へ?あ、うん……」
「左樣、文學とは正に然う言ふ生きてゐる人を書く事に存り、文學が三流なら政治も三流。三流の政治の國で養はれる兵など……」
「あ、裏切つた喃。能う解らんけど
「……」
「元元、人格設定も特に無い電子遊戲の自作武將上がりの私達が道德や文學やを論ふのも妙ですは喃」
「……鴨喃」
「私はドッグソルジャーしか讀んで居らん。正美には頑張つて欲しい」
「若し乎爲て……「どら泣き」て「どら燒き」と掛けて居るん乎」
「今令和三年九月やで」
「一年越しの眞實」
「眞實乎何う乎は知らぬけど……」
「銅鑼鳴き……?」
「
「解る。内も現時點で天津飯の四妖拳みたいに背中から生えた最う二本の手を動かせる感覺有るもの」
「ええ……。……言はれてみれば。何なら無い尻尾を動かして遠くの物を卷き取れる感覺とかも有る」
「せやらうせやらう」
「其の感覺が有るなら、複雜な機械を腦波に依つて動かす時代も樂しみだな。人閒が人閒を超える時は
「特別な「使へる」感覺を
「暗いで純。未來位明るう考へねあ」
「女が男より强くなると人口が減る。古事記にも書かれてある」
「……恥を搔かせてくれましたね、一日に千人を呪ひ殺します」
「おおかはいさうに、ならば產屋を立てる仕事一日五百迄にして一緒にゐてあげるよ、今まで氣附いて上げられなくて御免ね」
「……これはいけるな、ならば一日に二千人を呪ひ殺す!」
「おお……」
「雜ッ魚!國滅ぶは」
「……今まで氣附いて上げられなくて御免ね、ほな插れるね」
「解つてくれた」
「最ッ低!」
「先ア女の敵やな……いや結婚はしてゐるしよく言へば熟年夫婦か、けどそれで人口の減少は止められるかも知れん」
「神樣を貶める事を言はないでよ!!」
「あ?ああ……成程な」
「惡かつたと思うとる」
「逆に言へば、そんな男ではなかつたと神話に描かれてゐると言ふ事が、我我日本人の在り方の一端を示してゐるな」
「神話は「民族にとつて重要なればこそ殘された眞實」ですものね」
「さうよ」
(純、上手く便乘したな)
「我我も將官なんてしてゐる場合では非いのではない乎。人口が減ると國力が下がるぞ。產めよ增やせよだ」
「我我は架空の人物ですから問題はございませぬは」
「身も蓋も無い」
「御父さん、僕、大きくなつたら絶對六六〇
「まア此の子つたら」
「良オし、將來は
「君、今ディーゼルと言つた喃?」
「戰車の話と違ふ、坐つてをり」
「うう、私はしがなく貧しい庶民。穀物を腹一杯召す事位しか樂しみが有りませんは……」
「其れは……氣の毒に。然し戰もずつとは續きませぬ。
「うう……鬱屈した日日が餘りにも長く續いて……切めて朝毎に御國の戰果で敵兵何人打ち殺したと言ふ
「ええ……」
「開戦の報を耳にしました時は心が彈んで踊る樣な心地でしたは」
「へ、へえ……」
「其れから國や村やの公から櫓の見張りや鐘鳴らしの役を與へられて人生で初めて人と認められたと思へましたの」
「ふ、ふむ……」
「
「……」
「……我はヹスパ家のアメリケッタ」
「何ちふ名前や」
「亞米利加に在りさうで無い名と言ふ訣でアメリケッタと」
「……二酸化炭素増え過ぎの禍乎……嘘乎實乎知りまへんけど、若しもの時の爲に對策を考へんと明きまへん喃」
「うむ。では「石油の一滴は血の一滴」と言ふ掛聲で國民に節約を訴へるとせう」
「そんな殺生な。其れやと世の中皆物を買はぬ樣になつて氷河期になつて仕舞ひますえ(此方の商ひが)」
「極端に過ぎるは」
「薪自動車……」
「木炭自動車は在つたが使ひ勝手が惡かつたらしい喃。機關車も石炭の前は薪を焼べて走らす者があつたが」
「使ひ勝手?」
「火附きと火消しが喃。石油の樣に隨時著けて消してと言ふ訣には行かぬらしい」
「なアに、野外炊具車も
「一度著けた火が消し辛いなら止る時の尠い高速道路の定路輸送の貨物車に採用しませう」
「え?三百馬力を薪で?」
「あ、木が育つ時に二酸化炭素を吸ひ込むなら木を增やすのは如何どす?。太平洋に其れを九分方覆ふ位の大きな浮島を作つて木を植えませう。世界的な取組でおすさかいね。乘るしか無い。此のビツグヱーヴに」
「其れや(商機)!流石は五十萬屯艦を發想した御國の人!發想の大きさは亞米利加以上でやす。やはり自然の恵みを頂きますと普段から言うてある文化の方は違ひますな」
「えへへ」
「……」
「縱書の最中に横書きがしても問題無い乎イ
「存外問題無ささうですは
「其れは然う」
「民族は文化を守る爲に苦勞して軍隊を拵へてゐるので、其れを否定すると「勝てる國に籍を移して何が惡い」と言ふ國賊丸出しの論に何も言ひ返せぬ樣になるから
「喃ア喃ア、こんな
(此奴また己の設定忘れてゐるは喃。大東亞戰爭の將官でせう)
「あら、でも戰後は庶民の皆さんは
「――」
「……。然うなの?海軍で便器舐めよと言ふのは「衞生狀態は万全を期せ」の意だけど文化として飲水と便所水は分けるは喃」
「不潔ですは喃」
「
「いや平時にそんな調子でゐて「戰時が永續する」のは全體主義でせう」
「
「野蠻ですは喃」
「内は目覺めた。野蠻な毛唐を打ち拂ひ皇國の光を
「夢から覺めた夢で非い事を願ふは」
「網の上に山程溢れる二次創作の原作無視振りにはほとほと愛想が盡きた‼」
「……」
「原作の事を何も理解してへんし何の二次作品も結局作品の表面を善くある典型に當嵌めて二流の量産品に
「……」
「また何乎見たの喃」
「内は辛い……原作を知つてゐる程二次創作を見た時に充たされぬ虛しみが心の内に廣がる……。」
「……よく解らないけど創作を眞劍に見る事は良い事よ。見直したは。氣を取直しなさい」
「
「堕ちたな」
「……」
「其れをしもつて斯うするんや」
「煩いユ宮殿(ぼそり)……」
「……」
「は――」
「……」
「……」
「……内は道の味方やで」
「……ありがと」
「出齒龜が女を殺した時の日記も當然正假名でつけてゐたらうと言ふ言があるけど」
「出齒龜?覗きの事」
「其の元に成つた强姦殺人者ですは喃。覗きもしてゐた樣ですけど」
「何ちふ奴や」
「其の出齒龜が今に生まれてゐたなら正假名で日記なんか著けてへんと思ふ」
「其れあ先ア然うや喃」
「國語表記に竝々ならぬ情熱を持つ情無い女殺し。想像し難うございますは喃」
「智識の受容には人格が伴ふから喃。最も、奇妙な運命が人に奇妙な行動をさせる事もあるから判らんが」
「人格?」
「人閒、何乎の智識について「判りたくない」とか「解る訣には行かぬ」とか思うたら最う知能の高い低いでは如何にもならん。其れを克服する氣高さや度量や立場やが必要になると言ふ事だ」
「成程」
「其んな訣で孔子やソクラテスやが古びる事は今後とも半永久的に無いと言ふ事でもある訣だ。讀書會でも開く乎」
(龜を語つたら藪蛇になつた喃)
「神よ!我は打倒の大願成就の爲に粉骨碎身勵みます。願はくは我が姿御見屆け給へ!」
「お、恰好良いぞ。其れでこそ日本男兒。否、女子だ」
「神樣!我が討伐の願ひ叶へ給へ。
「……」
「はいはい神樣やで。うーむ……前者の願ひは斷つても何も罰は無し乎……後者を斷ると逆恨みされさうで面倒臭い喃。よつしや!後者の願ひを叶へたる」
「……邪神がよ」